• 文紙MESSE
  • 一般社団法人 大阪文具工業連盟 創立60周年記念
  • 文具の歴史
  • 文具の業界史
  • 会員専用ページ

関連リンク

大阪文具工業連盟facebook

大阪文具工業連盟twitter

これからの10年

≪他の委員会に属さざる事項≫の大切さを知る

総務委員会 委員長 山路 正俊

( ベロス株式会社 代表取締役社長 )

 「総務委員会は、連盟の運営事項及び他の委員会に属さざる事項の検討を行う。」と定められています。では一体、どんな仕事をするのかな?それが立川前総務委員長から引き継いだ時の感想でした。爾来2年、役割分担の幅の広さとその重みに圧倒されながらも、何とか関係各部署に大きなご迷惑をお掛けすることなく乗り越えて来ました。

 特に、昨年は任意団体から一般社団法人への移行という繁雑な手続き、今年は60周年記念事業の準備と重要事案が続きました。

 これらの事業を無事終了することが出来ましたのも 会員各社のご協力があったればこそで、また事務局も獅子奮迅の働きを見せてくれました。皆さんにお礼を申し上げたい気持ちで一杯です。

 これからも、≪他の委員会に属さざる事項≫を役割分担の一つの柱に据え、各委員会との連携を一層密にしながら、一般社団法人大阪文具工業連盟の発展に少しでもお役に立てればと思う次第です。

厳しい経済環境が続く中で

財務委員会 委員長 西岡 靖博

( 株式会社シード 相談役 )

 1952年、戦後復興期の真っただ中で文工連は産声を上げ、神武景気や岩戸景気の追風を受けながら、業界の発展に向けて順調な足取りを見せました。しかし、60年もの道程は決して平坦なものでなく、むしろ厳しい経済環境と常に対峙してきたと言えるのではないでしょうか。

 そうした中で、団体運営の要をなす財務と予算の執行には、厳正な対応が図られてきました。数回に亘る会費見直し、業務改革や経費節減に加え、一般・特別会計の区分設定、公益法人の会計方式の導入など、会計面の明朗化にも努力が払われてきました。

 現在においても、長期不況が続いております。経済社会全般に停滞感が広く覆っている状況ですが、関西の文具製造業界の向上発展をリードする連盟の使命として、果敢な事業活動を展開して行けるよう、更に適切な財務運営に努めて参る所存です。

市場環境の変化をキャッチするアンテナとして

取引委員会 委員長 寺西 寿三

( 寺西化学工業株式会社 代表取締役社長 )

 今までを振り返ってみますと、文工連活動の一環として取引委員会では“マーケティング勉強会・大阪文工連プロジェクトX”と称して会員企業の方々から貴重なお話を聴かせていただいたり、マーケティング、流通、デザインやインド社会の現状等々専門家の方からもその時々を反映したお話を聴かせていただきました。

 先日たまたま手元にあった『昭和会三十年史』や昭和40年代の業界紙を見る機会があり、業界の先達の方々の並々ならぬご苦労に頭がさがる思いがするとともに、古色蒼然とした広告などを通して、本当に隔世の感を深くいたしました。

 “今、正に激変と混迷の時代”と言われて久しくなりました。これからの10年、一体どのような世の中になるのか、市場環境がどう変化するのか、不透明としか言いようがありません。

 しかしながら、時代背景、環境がどのように変わろうとも、社会生活の根底には消費者が欲する真に価値ある商品やサービスを提供することのできる多種多様な場面が必ずあると思います。心から文具を愛し続けていきたいと願う私たちとしては、この多種多様なニーズに応えるべく価値創造に努め、市場環境の変化を正しく捉えることのできるアンテナでありたいと念願する次第です。

アジアの時代

国際委員会 委員長 宮崎 耕策

 国際委員長として大阪文工連の海外視察旅行を企画して早いもので今年で8年になります。下記に訪問先を列挙しました。

2005年 ベトナム(ホーチミン)   2006年 台湾(台北)

2007年 中国(北京、上海)     2008年 インド(デリー、アグラ)

2009年 韓国(ソウル、釜山)    2010年 シンガポール

2011年 インドネシア(ジャカルタ) 2012年 中国(成都)

 ご覧の通りインドを除いて全てアジア諸国を訪問したことになります。私の好みもありますが、間違いなくアジアの時代の到来です。先進国が世界経済を牽引した時代が終わり、中国を中心とした発展途上国の経済成長が世界経済を牽引しています。その中心がアジアです。アジア諸国で急速に増えつつある中間層市場に通用する製品開発が日本の製造業にとって避けては通れないテーマの一つになって来たと思います。

中国、アジア諸国を訪問して感じることが一つあります。どこに行っても中国人(華僑)が多いことです。アジア諸国で経済の実権を握っている人達の殆どが華僑です。アジアには二つの中国があると言えます。

陸の中国(中華人民共和国)

海の中国(香港、シンガポール、台湾)

 この二つを合わせて大中華圏(The Greater China)を構成しています。二つの中国の経済的連携が非常に強くなっています。中国の経済発展が成功した理由は、私は二つあると思います。一つは、中国が進めた改革解放政策(国家資本主義)の成功です。もう一つが陸の中国と海の中国の経済的連携です。中国が安い(昔は安かった)人件費、土地を供給し、香港、シンガポールが資金、台湾が技術を供給するといった形です。この連携はさらに深まっています。一例ですが、2010年にシンガポールのマリーナベイサンズホテルに滞在しました。併設されているカジノを覗きましたが、殆どがTシャツと半ズボンの大陸から来た中国人です。ラスベガスのカジノとは雰囲気が違いました。巨大なゲームセンターという感じです。ブランドショップも中国人で溢れています。これ等の為だけでは有りませんが、シンガポールは経済成長しています。一人あたりのGDPは日本を抜いています。日本が見習うべき点が多い国です。

 今年は、中国の成都を訪問しました。中国の内陸部の経済発展を垣間見る為です。成都の富士康(台湾の鴻海精密工業の中国工場、主力工場は広東省)の工場からフランスのパリまで鉄道で商品を2週間で陸送することが出来ます。私は2年前に中国の高速鉄道に乗り、将来の路線図を見たことが有ります。持ち帰れば良かったと今は後悔しています。新彊ウイグル自治区のウルムチのさらに北に路線が伸びており、私が判読出来ない地名が有りました。通訳に聞くとカザフスタンでした。中国の高速鉄道の路線図に他国の地名が書いてあった訳です。中国は間違いなく陸送の時代を考えています。2009年にカザフスタンでBRICSの会議を開いています。カザフスタンは物流の中心になりそうです。カザフスタンからヨーロッパ、中東、ロシアへの陸送です。ジンギスカンの時代を彷彿とさせます。中国はこれからは内陸部の時代です。来年の海外視察はミャンマー、再来年はカザフスタンを企画したいと考えています。

 大阪文工連の海外視察旅行のもう一つの特徴は、ご夫婦での参加が多いことです。素敵な女性が多数参加されますので、毎回和気藹々とした楽しい、思い出深い視察旅行となっています。他団体からの参加も歓迎していますので是非多数の方々のご参加を宜しくお願い申し上げます。

これからの60年へ繋ぐために

経営委員会 委員長 山本 利治

( サンビー・株式会社 代表取締役社長 )

 このたび大阪文具工業連盟が60周年という記念すべき年を迎え、連盟の一員として心よりお祝いを申し上げます。

 また、暦が巡るほどの星霜を重ねて会の発展に尽力された歴代役員の皆様、諸先輩の皆様に心より敬意を表します。

 私が初めて当連盟の経営委員会に出席させていただいたのは昭和58年、まだ私が弊社の総務部長となった頃です。業界のこと、経営のことについて不慣れな私に諸先輩方が親切に教えて下さった記憶を懐かしく思い出します。

 現在、経営委員会では取引委員会と共同で毎年1回、講演会を開催するなど会員の皆様への情報提供を行っておりますが、これからは単なる知識の共有に留まらず、会員各社の強みを共有するコラボレーションを進めていきたいと考えています。

 同じ業界にありながら会員各社はそれぞれに得意分野、独自のノウハウをお持ちです。それらをお互いに活用する形で新商品の開発、新業態の開拓を図る・・・そういった新たな交わりの場を模索します。

 私が諸先輩方よりいただいたご恩を、これからの60年へ繋いで参りたいと思います。

業界をリードする情報発信を目指して

情報化委員会 委員長 綿谷 基

( 株式会社呉竹 代表取締役会長 )

 今から12年前、西暦2000年(平成12年)、当時IT化が叫ばれ、インターネット関連の記事が連日新聞紙上を賑わせていました。そうしたグローバル化が益々進展する時代を背景にして、当連盟は先見性を持ってHPの立ち上げに取り組みました。文具業界・団体においてHPより会員企業の商品を検索、閲覧できるシステムは、当時としては珍しく、斬新なHPでした。

 そして今年、創立60周年記念事業の一環としてHPリニューアルを実現しました。トップページを見やすく、親しみやすいデザインに改訂し、製品情報を各企業がリアルタイムに更新できるシステムを導入、また新機能として「Facebook」を追加し斬新性を高めました。

 今後はワーキンググループの情報化小委員会を中心にして、個人のライフスタイルから企業の経営戦略まで、めまぐるしく変化し続けているIT社会の先端技術を取り入れながら、大阪文工連HPを更に進化させて参る考えです。

「楽しく・おいしく・美しく」を堪能できる企画運営に

親睦委員会 委員長 林 眞一郎

( ラビット株式会社 代表取締役会長 )

 親睦委員会は、会員相互の親睦を増進するため「夏の親睦会」と「親睦ゴルフコンペ」を開催しております。

 「夏の親睦会」では、大阪、兵庫、京都、奈良の各地の名所旧跡を訪ね、その土地土地の名店で会食し、楽しい懇談の機会を設けております。奈良ホテルでフランス料理を堪能した後、奈良公園一帯で開催されている「燈花会」(とうかえ)を散策しましたが、ライトアップされた東大寺や興福寺5重塔の美しさは今でも脳裏から離れません。

 今年の「親睦ゴルフコンペ」は、茨木カントリークラブ西コースで11月開催します。飛ばし命の委員長をはじめシングルプレーヤーはおりませんが、文工連独自のハンディで誰が優勝するか分からない工夫がなされ和気藹藹に、最後まで楽しく真剣にプレーが続けられています。

 このように親睦委員会は、各会員が仕事から離れ、奥様・ご家族も巻き込んで、「楽しく・おいしく・美しく」を堪能できるよう企画運営に奮進してまいります。

多くの人々との繋がりを

福祉・広報委員会 委員長 梶田 安彦

( 不易糊工業株式会社 代表取締役社長 )

大阪府肢体不自由児者父母の会連合会に対する文具・紙製品等の寄贈を通じて、社会福祉事業に寄与すべく永年行ってきた事業の継続は勿論の事、更に必要とされる事業への積極的な検討を行い、より活動の幅を広げ、もっと多くの人々との繋がりが持てるようになれば素晴らしい事だと考えています。

文工連ニュースも広く本連盟の活動を認知していただく為に、より充実した内容で多くの方々に配布をし、見ていただく機会を増やしていければと思います。皆様のお力添えを得て、今回、このような形で創立60周年記念特集号を発行出来ますことをたいへん嬉しく思っています。

青空を目指して

青年活動委員会 委員長 水谷 豊

( 株式会社あかしや 代表取締役社長 )

 私は、20年前に異業種から家業の後継ぎとして戻り、今日まで文具業界でお世話になっています。
 当時、文工連青年活動委員会に入れて頂き、新春見本市は勿論のこと課外活動も盛んでヨットクルージングや乗馬体験、異業種工場施設見学や講演会など、参加規模は今と変わりはありませんが、積極的な姿勢で、今よりずっと青く優しく感じた空がありました。
 時代背景が変わり、生き抜く強さが求められますが、優しさを見失うぐらい強くなって、いったい何を守れるのであろうと常日ごろから感じております。
 現在、青年活動委員会は、文紙MESSE実行委員会の運営方針の検討と提案を年間の主題としておりますが、これからの若手経営者が、魅力ある文具業界への道を変化をもって歩んで行けますようアイデアを出し合い、また貴重な時間を笑顔で共有出来るよう努めて参ります。その1つ、1分、1秒、が全てのお客様に笑顔をもたらし、これから10年先の新しい価値観を生み出す通過点となるよう、関西人の団結力を発揮して、青年活動委員会は、滲んだ雲ひとつない真っ青な青空を目指し成長して行きたいと思います。

継続と共栄

共同配送委員会 委員長 松井 茂浩

( 株式会社墨運堂 代表取締役社長 )

 共同配送事業は、初代山路委員長の方針「文工連会員の運賃経費を軽減する・協力会社は近畿地区、全国配送各1社・文工連は決済しない・規約は設けない」の下、平成10年に発足致しました。会員数は賛助会員も含め50社になっています。

 過去、共同配送事業は業界各団体において始められましたが、現在まで続いているのは当大阪文工連のみと聞いています。文工連は会員企業を募るだけで、各会員は従来通り協力会社に集荷・配送を委託し、特別価格の恩恵を受けることができます。このことが今まで続いてきた大きな要因と考えています。

 その後、全国配送の利便性を高めるため福山通運に参加を頂き、現在は近畿「山中運輸」、全国「西濃運輸・福山通運」の3社体制になっています。

 今まで大過なく続けてこられましたのは、会員皆様のご理解・ご支援・ご協力があればこそと感謝申し上げます。まだまだ厳しい状況が続きそうですが、この共同配送を十分にご活用頂き経費削減の一助になれば幸いです。